突然、大きな衝撃と共に

ミリミリバキっ、

と激しい音が鳴った。

バスの窓には

まるでクモの巣のように広がる

激しいひび割れと

そのセンターに大きな穴が

一つだけ空いていた。

それは険しすぎる道のりを

バスで通過しようとした結果、

引き起こしてしまった現象だった。

バスはその後1ミリも前進する事が

できなくなった。

バスには10人の戦士が乗っていた。

男7人と女3人の

勇敢な兵士だった。

コロンビアで謎の儀式を受けるため、

日本からやってきたのだ。

10人の戦士はバスから降りると

今度は自らの足を使って

前へ前へと進んでいった。

その先にどれほど恐ろしい試練が

待ち受けているかを

まだ誰も想像でできなかった。

顔にはまだ笑みがあった。

やがて謎の家に到着した。

そこで歴代大統領、世界のVIPが

ある儀式を受けていると

言われている。

その名は

「シャーマンの儀式」

コロンビアアマゾンの奥地で

先住民により行われている

神秘的な儀式。

体内と魂を浄化しながら

過去へ戻ったり、未来へワープしたり

激しい幻覚を起こす人も現れる。

歴代大統領や世界のVIPでさえ

この儀式に強い魅力を感じ、

自分自身に溜まった

毒素、トラウマを浄化させ

更なる成功をつかもうとする。

日本から来た10人の戦士は

一人ずつ順番にシャーマンの儀式を

受けていく。

真っ先に手を挙げたのは

一人のある女兵士だった。

ロウソクの火だけの

薄っすらとした暗闇の中で

シャーマンの祈りが静かに始まった。

やがてシャーマンが奇妙な液体を

木の器に注ぎだした。

10人の戦士は一人ずつ

その液体を飲み干していく。

発酵したようなキツイ苦味の液体は

10人の戦士の顔を歪めていった。

そのままロウソクの

ぼんやりとした炎の暗闇で

シャーマンの祈りが続いていく。

すると突然、現象は現れた。

一人の女兵士が誰よりも真っ先に

スッと立ち上がったかと思うと

トイレに足早に駆け入った。

体内に溜まっていた毒素を

一気に排出しようとする。

浄化作用が始まったのだ。

浄化をやり遂げた女兵士は

薄暗い道を戻って行った。

部屋へ戻ってみると

残りの戦士たちは

冷たい床の上に一枚敷かれた

薄いマットの上で、

体はうずくまり

顔は青ざめ

静かにもがき苦しんでいた。

シャーマンから渡された

謎の液体、“ジャへ”が

体内にじわじわと

染み渡っているようだった。

それから1時間も経過すると

次々と残りの戦士たちが

足早にトイレへ駆け込んでいく。

私達はトイレで激しい嘔吐を

繰り返していた。

それはまるで

マーライオンになったような

気分だった…

10人の戦士コロンビアでマーライオンになる

(閲覧注意)